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2011年7月16日土曜日

原発も怖いが、医療機関はもっと怖い

 
福島第一原発が落ち着きつつあるのかどうかよくわからんが、それでも放出される放射線量も、これから大幅に増えるというような危険はそれほど大きくなさそうだ。地震直後からのダダ漏れ状態から、何とかギリギリのところで持ちこたえたといっていいのではないだろうか。

それでも世の中の興味も批判もいまだ原発に集中しがちだが、医療機関も結構怖い。原発と比較してという話は、どうも評判が悪いが、あまり原発に気をとられるとそれはそれで問題だ。

で、どんな話題かというと、薬の副作用や検査による被ばくについての問題である。毎日毎日山のような検査と薬が消費されているが、その副作用というのはいったいどれほどのものか。

最近のメタ分析によると、入院患者の5%くらいが薬の副作用によるものだという報告もある。毎日何人の入院患者がいるのかよくわからんが、そのうちの5%というと相当な数だろう。

さらには、医療機関では、CTなど被曝を受ける検査も毎日山のように行われているが、本当にそれらの検査が必要なものかというとかなり怪しい。その被曝量と言ったら、今の原発事故の非ではないだろう。一つの病院ですら、一日に何十人もの患者が一人当たり10mSVなんて単位の被曝をしているのである。

そういうことを考えると、牛肉食べるのを控えるより、医療機関での検査や薬を最小限にとどめたほうが、正しい対処かもしれない。

開業して1か月、そんな役割が果たせるような医者になれればと、思っているのだが、やはり多くの人はいきなり病院へ行って、多くの検査を希望し、できる限りの治療を望むのが主流で、なかなかきびしいのである。

大きな話題を振っておきながら、最後は自分の話。 かなり落ち込む。

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