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2011年4月7日木曜日

新しい研修医に話す

 
卒業したての研修医たちに、「地域医療の現場で学んだこと」と題して3時間ほど話した。

死なないように医者がいるのか、死ぬから医者がいるのか。

診断することや、治療することや、予防することや、健康増進することが医療の目的だ。
しかし、診断しないため、治療しないため、予防しないためにも医療あるのではないか。

思い出す患者さんたちについて。
自分の役割が小さかった患者ばかりが印象に残っている。

医療は一部に過ぎない。
個別の医師の役割もさらにその一部に過ぎない。

全体の中での役割を踏まえつつ、提供される医療、提供されない医療、その両方が地域医療。

毎年だいたい同じことを話しているが、今年はちょっと違うことが話せたような気がする。
それは、聞き手に対し、これまでよりさらに、迷い、悩み、考えるということを強いるような結果になったかもしれない。すでに免許をもった医者としては、心もとないような状況をあらわにする。研修が始まる前の技術がないことを別にしても。

それを見方によってはお互いナイーブなだけ、大人じゃない、ととらえる人がいるかもしれない。
モラトリアムとか、子供だとか、青臭いとか、そういうことかもしれない。

確かにそういう面がある。しかし、そのナイーブさ、青臭さから始めるしか、方法はない。そういう気がする。根拠はないが。
  

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